リタイア編、その1からの続きです。
鍋蓋山でゆっくり鳥弁当を食べていましたが、汗だくの体がすぐに冷え切ってしまったため、急いで飯をかっこんで出発することにしました。
頂上で休憩されていた他の参加者さん達は、いつの間にかいなくなっていました。
鍋蓋山の頂上はもっと樹林帯の中にあって展望もないイメージでしたが、今は伐採事業が行われているのでしょうか?
だいぶ明るく景色もいい印象に変わりましたね。
さて、気を取り直してボチボチ先に進んで行きます。
もうリタイアを決意しているので、気楽なものです。
道も緩やかな下り坂の樹林帯で、気持ちよく歩いて行きます。
しばらくすると大竜寺っぽい所に出て、チェックポイントはどこかな?と無駄に階段を登り、お寺の境内の方に行ってしまいました。
ところが誰もいません、あ、こっちじゃない。。
無駄に階段を登り、無駄に階段を降りる羽目になってしまいました。
下り階段に関しては、もはや膝をかばいつつ亀のような遅さじゃないと降りれない状態になっていました。
膝をぷるぷるさせながら階段を下りて行くと、大会スタッフの方がおられ、大竜寺の入口の門の所にチェックポイントがありました。
到着したのは制限時間の5分前、あ、良かった、まだ通過できそうですね。
ゆっくりでもいいから、とりあえず摩耶山だけでも目指してみようかな?
と、心の中にそんな野心が生まれそうになっていると、隣にいたお兄さん2人組が、
「すみません、リタイアしたいんですけど・・・」
と受付の人に申し出ました。
聞くところによると、どうやらもう膝の痛みが限界のようでした。
それを聞いたスタッフのおっちゃんが、「痛い時は無理しない方がいいよ」と。
うんうん、そうだよな、私の膝も限界ですよね、これは、勇気ある撤退としましょう!
と言うことで、「じゃ、私もリタイアで!」とスタッフの方にお願いしました。
御褒美のジュースをいただきながら、門の所で一息付いておりますと、制限時間ピッタリにアンカー集団の人たちが歩いて来られました。
6人くらいで歩かれてるのですね。
この大会ではアンカー集団に追い付かれると、問答無用でその場でリタイアとなります。
ここでリタイアしなかったとしても恐らくすぐに追いつかれていましたね。
ここで、ちょっとしたトラブル?が発生。
2人で参加されていてチェックも済まされている参加者の方の、1人がどこかに行ってしまった?(トイレ?)らしく、
「アンカーより遅れたらリタイアになるよ、もう出発するよ」
「もうチェック受けてるんですけどダメですか?もう来ると思うので、すぐ追い付きますんで!」
という押し問答が繰り広げられていました。
この影響もあり10分程遅れてアンカー集団は出発して行きました。
アンカーの方もボランティアなのでしょうか?ペースメーカーも大変ですね。。
さて、私もそろそろエスケープへと旅立ちましょう、と言うことで、新神戸駅へ向かい出発します。
コンクリートの下り坂をゆっくり1人で進んで行きます。
途中川を渡る場所では、あぁ水がきれいだなぁとか写真を撮ったりしてボチボチ進んで行きます。
しばらくすると市ヶ原に出ます。
茶屋を左に進めばトゥエンティクロスを経て摩耶山、右に進めば新神戸駅です。
ここから新神戸へは車道が続きますが、結構距離ありますね。
茶屋には明らかに登山者ではない街の人が観光?に来ていました。
下界との境界みたいなゾーンですねここは。
てくてく新神戸へ向かっていきます。
下界の景色やハーブ園のゴンドラを見ながらゆっくり進んで行きますと、右手に階段で降りる箇所があります。
新神戸駅はこちらだそうです、か、階段ですか?
階段の下りはもろに膝に来るので、なるべく遠慮したいところなのですが、仕方ありません。。
こちらにはちょっとした公園があり、トイレもあります。
カップルの方がお弁当を食べておられました。
ここからが、えぐかったです。
さらに階段の下りが続くからです。
おぉ、まさに最後の試練か、、地獄の下り階段。。。
少し先に、同じように牛歩で降りておられる登山者の方がいらっしゃいましたが、私と同じようにエスケープされた方と思われます。。
お互い膝には気を付けましょう、と思いながら、その方とペースを合わせるようにゆっくりと階段を下ります。
えーと、せっかくエスケープするので何か撮れ高を、ということで布引の滝へ向かってみます。
そんな距離もなさそうですし。
と、思ったのが運の尽き、こちらの方がさらなる下り階段が続くルートだったのです。
ほぉぇえええええ!!勘弁してくれぇぇええええ!!!
滝はきれいでした。
でもずっと下り階段です。
そしてほとんど人がいません。
外国人の観光客の方が、1人で来られていました。
神秘的な滝を楽しんでいただけましたでしょうか?
だ、ダメだ!このルートは!膝を言わした人向けのエスケープルートではない!!
神経が擦り切れるような膝の痛みの中、この階段を降りろと言うのか!!
一歩ずつ泣きそうになりながら階段を降りて行きます。。。
後で調べたところ、あれですね、途中で見えていたハーブ園のゴンドラでも降りれるようです。
そっちの方が断然お勧めです。このエスケープは膝が痛い時は使わない方がいいですね!
泣きながら歩くこと数十分、ようやく新神戸駅に到着です。
なんかうろ覚えですが、ここには断層が通っている?らしく、万が一断層が動いたとしても建物に影響のないような仕組みで新神戸駅は建てられていると聞いたことがあります。
嘘かも知れないです、ごめんなさい。
そんなことを考えつつ、街に降りてきました。
さぁ、とりあえずはびしゃびしゃの服を着替えないと。。
でも何処で着替える?駅のトイレか?
せっかくだし銭湯でも行って温まるか?
いやでも藤原さんはまだこの過酷な雨の中頑張っていらっしゃるし、そんな中、藤原さんを裏切るような行為は自重した方がいいんじゃないか?
まぁ行くかは別として、とりあえず近くの銭湯を調べてみるか、、あ、ちょうどいいここから徒歩5分くらいの所にスーパー銭湯神戸クアハウスがあるじゃないか。
いやいやでもでも、そんなゆっくり湯船に浸かって疲れ切った体を癒すなんてそんな大人げない裏切行為みたいなことできるわけ、、あ、あれ?足が、足が勝手に銭湯の方に進んで行く!!そ、そんな、藤原さんはまだ頑張っているのに!!ま、待ってくれ!!あ、足が止まらない!!あーーーーー!!
ざぶーーーーん!!!!!
ふーーーーううううううぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!
あ”あ”あ”あ”あ”-----!!!!し、痺れるぅぅぅうううううう!!!!!
拝啓、藤原さん
すみません、欲望に勝てなかったp-tingです。ごめんなさい。
藤原さんが雨の中、宝塚までの道のりを頑張っていると言うのに、私は神戸のスーパー銭湯神戸クアハウスで心身をリフレッシュさせてしまいました。
登山の後の風呂というのは、どうしてあんなに心地よいものなのでしょうか?
露天風呂でたましいが抜けそうになりながら、今大会を振り返っていました。
久しぶりの登山だからリタイアはある程度覚悟していたけど、もう少し頑張りたかったなぁ。。
膝の痛みも体重や日頃のトレーニングの無さから来てるんだし、もっと体を作っておくべきだったなぁ。。
そんな反省の念を持ちながら、スーパー銭湯を後にして、知り合いのビアバーへ向かいました。
どうして登山の後のビールはこうも美味しいんでしょうか。
ましてや、スーパー銭湯の後だと、その美味しさは計り知れないほどです。
なんだか普段よりもまわるのが早いような、、お兄さん、すみません、ビールもいいんですが何か腹に溜まるものを、、飯、肉、、ガッツリ系のものを下さい!!
エネルギーを使い切っていた私の体は、血肉を欲していました。
ううう、藤原さんが宝塚に着くまで時間がありましたもので、ごめんなさい、ビールを飲みながら時間を潰しておりました。
藤原さんの状況をお伺いしようとメールするも、返事がありません。
後から聞いたところによると、携帯が壊れそうな激しい風雨でなかなか返信できなかったとのこと。。
そんな勇者藤原さんを迎えるべく、阪急電車で宝塚へと移動しました。
無事に藤原さんと合流しました。
びしょ濡れの服を着替えていただいて、いつものように居酒屋で反省会?です。
藤原さんは寒さのあまり右手が固まってしまったみたいで、箸が持てないとのこと。。
どれほど過酷な行程だったのでしょうか。。。
(藤原さんの行程の様子は、藤原さんからの記事を見て下さいね!)
2019/03/10(日) 須磨浦公園駅から宝塚駅(六甲全山縦走) その1
いやー、それにしてもこのような結果になってしまうとは。。
私もゴール後のぜんざい食べたかったなぁ。。
(ビールを既に飲んでいる貴様が何を言う!!)
この時は来年の事は口にしませんでしたが、今これを書いていて、リベンジ心が強くなってきました。
もう少し体のコンディションを整えて、来年もリベンジしたいですね。
まずは体重を減らして膝の負担を減らす、そして月一回の山登りで足腰を慣らす!
、、、まぁ万が一できなかった場合は、私は東コースとかにしますかね。。
どこかで藤原さんに追い付かれる感じで。。
藤原さんはなんとこの翌日も伊吹山に登られるとか。
信じられないです、尋常じゃない体力ですね、、
私もまた奥多摩に登りたいので、なんとか時間を作ってまた東京に行きたいなと思っております。
今後ともよろしくお願い致します!
何はともあれ、今回はお疲れ様でした!!
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